(4) 指のお手入れ (ハファエル 2)

Os Cariocuinhas

若いミュージシャンはいつの時代でも演奏の場に飢えています。

オス・カリオキーニャス(Os Cariocuinhas)で活動していた頃、ハファエルとルシアーナ(Luciana)と私は夜に行われるすべてのホーダ・デ・ショーロに出かけていました。

土曜日の夜はソバッコ・デ・コブラ(Sobaco de Cobra)に移動し、日曜の朝9時まで弾き明かすことも度々でした。
ナイロン弦を使っている私の指さえ緑青の色になりましたが、ハファエルの方はその頃スチール弦でしたから、次々に指にでかいタコをつくっていました。
その所為で、ホーダのはしごを続けるには、「恒例の儀式」をやらねばなりませんでした。

いったん家に戻り、温めた塩水に左手の指を沈め、数分後、真鍮のかかと用ヤスリでタコを削り取るのですが、初めて見たときはびっくりし、ハラハラさせられました。
この「手術」が終わると、塩水入りの甕には厚さ5ミリ程のタコの皮が浮いていたものです。

奇跡のように元の大きさになったタコの持ち主は、ギターケースを肩にかけると、腹を突き出し、命令口調で「これより大至急、ソバッコ・デ・コブラへ向かう!」と声を上げるのでした。

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