英文学夜ばなし

英文学夜ばなし

英文学夜ばなし

10年程前にサンディエゴでケチなアメリカ人とケチな日本人の二人が何も食べずビールばかり飲んだ。
夕方5時頃から4時間余り。
どちらも奢るのが嫌だから(二人とも奢る位のお金は持っていたが、どちらが奢るかでその後の二人の関係が微妙に変わるのが嫌だからと言うのが真相だ)兎に角ビールばかり飲んでいた。
僕は翌朝一番の飛行機でサンディエゴからロスアンジェルス、ここで乗り換えサンパウロへ。
この間もずっとビールを飲んでいた。
通関に向かう廊下で右足の痛みに気が付いた。「エコノミー症候群」という言葉がよぎる。
翌日も痛みがひどくなるばかりだ。
こらえきれず近くのユダヤ系病院に駆け込む。(待合室から診察室まで車椅子に載せられ気恥ずかしかった)
医者は僕の足を見るなり「ゴッタ」と一言。
「エコノミーではない…?」
「ゴッタね」
処方箋を書いてくれた。
辞書で調べたらゴッタは「痛風」。身から出た錆である。

帰国後、尿酸値を下げる薬を飲み始める。
ここ数年は発作が起きる可能性のある値7.0を下回っている。
これならもう安心、体重も10キロ以上落としたし。
かかりつけの医者に「そろそろ薬を止めたいのですが」と相談。
「医者的には6.0以下が要件。どうしても薬止めたいの?」
「ええ」
「それなら今の倍飲んでもっと尿酸値を下げましょう」
ということで今週から薬を倍飲むことになりました。
「何か変だ?」とは思っています。

英語の碩学にして泰斗である中野好夫の「英文学夜ばなし」を読んでいます。
初学にも至らぬ僕の稚拙な翻訳とは比較もできませんが、誤訳誤読の下りには慰められました。
誤読しているのじゃないかと思う怖さ、特殊な状況を日本的に置きかえる時の勇気(蛮勇!)、直しても直しても出てくる誤り。
炭酸水を飲んだみたいにすっきりした。

O Choro

O Choro

ショーロはこうして誕生した

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