ギターの製作


杉山重光

どんな楽器の演奏技術の発展も、楽器製作の進化と深い相関関係があります。
ここ30年の間に、ブラジルにおける6弦・7弦ギターの製作に革命的進展あったことは確かです。

1950年代、ジノが最初の7弦ギターを注文する頃までは、撥弦楽器は伝統的な楽器工房で作られていました。

Del Vecchio

リオデジャネイロではポルトガル移民が興した「アオ・バンドリン・デ・オウロ(Ao Bandolim de Ouro)」、「ア・ギタッハ・デ・プラッタ(A Gitarra de Prata)」、「カバキーニョ・デ・オウロ(O Cavaquinho de Ouro)」が傑出しており、サンパウロではイタリア系移民の「ジアニーニ(Giannini)」、「デル・ベッキオ(Del Vecchio)」が有名でした。

60年代になると、ポップミュージックの台頭によって、楽器購入者の像が大きく変わりました。
ギターやカバキーニョが占めていた位置に電気ギターが置き代わったのです。
その結果、伝統的な工房で作られるアコースティック楽器の質が著しく落ちてしまいました。

sergio

しかし、1970年代中頃、サンバとショーロに大きな動きがあった頃と時を同じくして、日本人のギター職人、シゲミツ・スギヤマ(杉山重光)がブラジルにやってきたのです。
サンパウロでの彼の作品と、片やリオデジャネイロのセルジオ・アブレウ(Sergio Abreu)による作品がブラジルの手造りギターの新しい水準として確立されました。

その後、彼らに続いて多くの高い技能を持った製作者が現れ6弦・7弦ギターの製作技術は世界でも最高の質を持つに至りました。

画像の説明