二つのコース



7弦ギターには、二つの習得コースがあります。
一つ目が、ジノが開発した技術とその音質を学ぶことです。
二つ目は、最近のことになりますが、ナイロン弦を使ったクラシック・ギターの奏法に近い技術と音質です。


コース (1) スチール弦の7弦ギター



1952年、ジノが古いリオの弦楽器店「バンドリン・デ・オウロ」(Ao Bandolim de Ouro)のギター責任者シルベストレ(Silvestre)に7弦ギターを注文したとき、彼には既に二人の良き先達から学んでいたことがありました。
それは、チュチ(Tute)の演奏技術とピシンギーニャの音楽表現法でした。

Dino 7 Cordas

ジノは、ショーロが一番輝いていた時代を知っています。
ベネジット・ラセルダ(Benedito Lacerda)がフルートを吹き、ピシンギーニャが対位法によりサックスを鳴らし、チュチがまだ7弦でなく、6弦ギターを演奏していた現場によく通っていました。

ピシンギーニャやチュチは、アナクレット・デ・メデイロス(Anacleto de Medeiros)や イリネウ・デ・アルメイダ(Irineu de Almeida)といったショーロ初期の演奏家の直接の後継者であり、ジノは更にそれらを受け継いで、7弦ギターの音楽表現に活かしました。

China

フレーズのまとめ方やリズムの多様性等、60余年にわたるジノの音楽的特性は、7弦ギターを弾く次の世代全てのアーティストの模範となりました。

音質について、スチール弦の7弦ギター奏者ならば、以下のことは知っておいたほうがよいでしょう。

通常、演奏者はフラットピックかサムピックを使います。
ショーロやサンバの場合にはサムピックが非常に多く使われ、フラットピックは事実上存在しません。
サムピックの材質は色々ありますが、演奏者に好まれているのはステンレス鋼製のもので、通常薄い鋼板を自分の指の形に合わせて作ります。

Ginnini

ですから、ギター奏者はこれを非常に大切に扱い、形が変わるのを恐れて人に貸すのを嫌がります。

右手のテクニックはクラシックとは随分異なり、親指を多く使います。
実際、左手の動きに合わせ、すべてのフレーズで親指を優先的に使うのです。

ジノ・7コルダスの初期の録音では、第7弦のメタリックな音がよく聴き取れます。
その後、60年代に入ると、ビロードのような乾いた音が短く聞こえるようになり、彼がギターの第7弦にチェロの第4弦を使用していることが明らかに分かります。

他にジノが編み出した方法としては、一番高音の1弦と2弦("ミ"と"シ")にナイロン弦を使ったことです。
これは和音を和らげる働きがありました。

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