片山叔美のエッセイ

「ブラジル浪漫暦話」

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<文:片山叔美>




(1) ブラジルの始まりは西暦1500年から(?)




1498年にポルトガルのヴァスコ・ダ・ガマがインドへの航路を発見。これに続いて1500年、同じ航路で次にインドに向かったのが、ペドロ・アルヴァレス・カブラル。
(日本は室町戦国時代。武田信玄の父、武田信虎がまだほんの子供という頃でありました。)

この航海中、悪天候で航路を変えたか間違えたかして、偶然ブラジル大陸を発見するに至った、という説と、途中から意図的に航路をずらし、4月22日、噂に聞いていた未知の大陸(後のブラジル)を発見した、という説がありますが…
やはり後者の理由のほうがしっくりきます。

当時のポルトガルは新天地を求めていたらしいし、軍人のカブラルとしてもヴァスコ・ダ・ガマの見つけた航路をなぞるだけでは悔しい、自分も手柄を取ろうという探究心+出世欲があってちょっと(というよりかなり)航路をずらしてブラジルを発見したんじゃないかと…。
何しろこの地に上陸を果たしたカブラルは、原住民と豊かな資源に遭遇したのでした!

Pedro Álvares Cabral

カブラルの報告を受け、さっそく新天地に乗り込んできたポルトガル人たち。
見つけた資源を回収するためにも、とにかく人手が欲しいわけで、原住民(インディオ)たちを働かせました。
しかし、自給自足で暮らし、働く習慣もなかったインディオは、労働に耐えかねて一部は奥地へ逃亡。また、ポルトガル人が持ち込んだ病気にも弱かったらしく、かなりの数が死滅してしまったそうです。
そこで今度は、アフリカ人を奴隷として連れてきて、その歴史はしばらく続きますが、1888年に奴隷制度が廃止された頃には、すでに多くの外国人(ヨーロッパ系)労働者がブラジルに渡って来ており、そんな中で混血が進んでいったわけです。
ヨーロッパ系移民をたくさん受け入れた理由は、アフリカ人の人口が増えすぎることを防ぐためと、産業の目覚しい発展で、本当に労働力が足りなかったからだそうです。

この人種の混在が、現在のブラジルを創ってきたのです。
そして、ショーロもまた、その産物ということです。

この西暦1500年4月22日の出来事を語っている歌がブラジルに存在しています。
学校の歴史の授業で習った、という人たちもいます。
http://www.letras.com.br/#!cantigas-brasileiras/descobrimento-do-brasil
(こちらのサイトに歌詞があり、Google翻訳でもかなり意味がわかります。)

ポルトガルによるブラジルの発見以前の歴史は原住民インディオと共にありますが、資料に乏しく、基本的に子供が学校で学ぶブラジルの歴史は西暦1500年以降のことだそうです。
ということで、日本よりもずいぶん浅い歴史です。その分、深く勉強しているのか、リオでブラジル人と一緒に博物館などに行くと、みんなかなり詳しい!

実は4月19日に「インディオの日」というのがあって、ブラジルの先住民であるインディオの人権を尊重するための日だそうです。
そもそもインディオから見たら、もともと住んでいた土地なのですから、1500年にカブラルがブラジルを「発見」したという表現は、現代ではあまり適切でないとされています。

Pixinguinha

ブラジルではもちろん国内共通のカレンダーがあって、祝日が記されていますが、その他に複数のカレンダーが存在します。それは地域ごとであったり、教会や宗教ごとだったりして、それぞれの祝日が別途定められたものです。
宗教的な休日や行事があれば、各人の宗教の習わしに沿ってその日を過ごすことが一般的に学校でも会社でも認められているのだそうです。
「今日は○○教徒のAさんは○○○の日だから休暇ですが、私たち △△教徒にとっては特別な日ではないのでいつも通り出勤です」という具合ですね。

「ブラジルは寛容な国である」という部分が見えてきたところで4月のお話はおしまい

…と思ったのですが、これだけは言っておかないと!!

1897年4月23日。
ショーロの大作曲家、ピシンギーニャがこの世に生まれた日です。
21世紀に入って、4月23日は「ショーロの日」となりました。

fonfonさんのピシンギーニャのページもご参照ください。
http://www.fonfon.jp/choro/index.php?pixinguinha




日本でもホーダ・ジ・ショーロ(ショーロのセッション)が行われますよ。
http://r.gnavi.co.jp/p495501/
4月23日(水)20時より。
演奏する人も、聴く人も、集まれ~!!!




2014 04 20
写真はインターネットより